はじめに
ヒンメル(@cH4OPkpH3MN9uwY)さん主催の「光衝杯」という仲間大会に参加しました。この仲間大会ははかいこうせん、ギガインパクトの2つの技しか使えない1on1です。この仲間大会でめでたく1位を取りましたので、記念に記事を残したいと思います。
ルール
いくつかの細かいルールがありますが、重要なのは以下の点です。
・手持ちは「はかいこうせん」のみを覚えたポケモン1体、「ギガインパクト」のみを覚えたポケモン1体の計2体、選出は1体
・ノーマルタイプの攻撃技を無効化できるポケモンは使用不可(ねらいのまとを持たせてノーマル技が当たるようになったゴーストタイプは使用可能)
・(実質)持ち物なし
・禁伝、準伝、幻あり
このルールを考察した全員が2秒でたどり着いたであろう結論だと思いますが、ツンデツンデが異常に強いです。被ダメ1/4なので大概の相手に殴り勝てます。
(例)控え目HC適応力ポリゴンZ VS 意地HAツンデツンデ
ポリZ→ツンデ 28.6~33.3% 3ターン以内に倒せる確率8.72%
ツンデ 65.6~77.6% 確定2発
はかいこうせんを最大火力で放てるポリZが勝てないとなると、ノーマル技でこいつを突破するのは無理です。となると、ノーマル技以外のダメージソースを確保しに行くしかありません。考えられるのは以下のような方法です。
・特性「てつのトゲ」HBナットレイを使う
HBナット→HAツンデ(鉄棘込み) 16.2~16.8% 高確率で7ターン
HAツンデ→HBナット 15.5~18.8% 高確率で6ターン
定数ダメージで削る作戦ですが、ダメージ計算を見ればわかる通り、まず勝てないです。
・特性「プレッシャー」のディアルガを使う
HAツンデ→HBディアルガ 14.5~17.4%
悪あがきの反動で削る作戦です。余裕をもって4耐えしてPPを枯らし、わるあがきも2発耐える余裕があるため、わるあがきの反動+破壊光線の与ダメで十分倒せます
・特性「フリーズスキン」のアマルルガを使う
HCアマル→HAツンデ 41.1~48.8%
HAツンデ→HCアマル 27.0~31.7%
ノーマル技で無理ならタイプを変えてしまおうという作戦。タイプ一致+特性補正がかかるのが強く、同じ半減相性なのに大きな火力差が出るので殴り勝てます。
・特性「フェアリースキン」のHBニンフィアを使う
HBニンフ→HAツンデ 32.1~38.7% 3ターン以内に倒せる確率71.78%(命中込み)
HAツンデ→HBニンフ 44.1~52.0% 2ターン以内に倒せる確率15.33%(命中込み)
アマルルガと同じ発想だが、ノーマル半減がないのでかなりギリギリ。C特化しても低乱数2発なので勝ち越すにはHBベースの調整が必要になる。
対ツンデツンデを考察していくと、アマルルガの強さが分かってきました。
ただツンデツンデに強いだけというわけでもなく、
・ディアルガは氷等倍なのでPPを削りきられる前に勝てる
・HBニンフはSにほぼ割けないので上から2回殴れば勝てる
といった感じで対ツンデに使われるポケモンたちにも強く、対策必須級の強さをしています。
(例)控え目HC適応力ポリゴンZ VS 控え目HCアマルルガ
ポリZ→ツンデ 44.3~53.0% 2ターン以内に倒せる確率26.66%(命中込み)
アマル→ポリZ 92.7~109.4% 1ターンで倒せる確率52.27%(命中込み)
調整次第ですが、ポリZには余裕で勝ち越せます。
となると、やはりノーマル高火力で戦うのは現実的ではないでしょう。
対策は以下のような方法が考えられます。
・氷タイプを半減できる、特殊耐久が高めの
ポケモンを使う
汎用性を考えると鋼タイプが良いだろう。特殊耐久が高い
ソルガレオ辺りが有力か
ソルガレオ→アマル 25.2~29.6%
アマル→ソルガレオ 27.0~32.0%
先制できるため、相手の攻撃を3発耐え、上から4発目を入れて勝てる。
ただし、これはHC振りほぼピンポイントなのでもう少し幅を持たせるためにHを削ってDに厚くするなどする必要がある。逆に言うとソルガレオくらいの高種族値じゃないと勝てない。
いくつか挙げられるが、これも鋼タイプであることが望ましいため、
ヒードランあたりが有力
HCドラン→HCアマル 21.7~25.7%
HCアマル→HCドラン 16.7~19.7%
このくらいのスペックがあれば勝てる。余談だが、アローラサンドパンがどのくらい戦えるのか気になってダメージ計算したらあっさり負けた。
ニンフィア、
アマルルガはお互いの破壊光線で確定2発(=1発は耐える)なため、先制した方が勝つ。素早さ
種族値はアマル58に対してニンフ60なので、アマルがSに割いていない限りはニンフが勝てるし、最速
アマルルガ抜きにすれば問答無用で勝てる
このルールで勝つために重視すべき事項
このルールで重要なのは、「2体を見せ合って選出する」という点である。
つまり、出てきやすい2体の組み合わせを想定し、2体ともに勝てる
ポケモンを用意することが上位を目指す上では重要だといえる。特に、
アマルルガとツンデツンデを1体で対策するというのは、ほぼ必須事項でありながら実現可能なポケモンはほとんどいない。これがこのルールの考察を難しくしている最大の理由といえる。
<調整意図>
・H振り
アマルルガを90%程度で3発で倒せる(外し非考慮)
・C特化
アマルルガの破壊光線を急所込みで75%程度の確率で3耐えする
物理耐久は無振りなので特化ツンデの
ギガインパクトで7割程度の確率で3パンされるが、3回攻撃を受ける前に倒し切れるので外さない限りは負けない。
この2体に勝ちつつ、高い汎用性を保てるという点を評価して採用。
HB
ニンフィアと迷ったが、CSアマルやHDツンデが来たら負けるので不採用とした。相手の
脳死ぶっぱを前提にするのはリスクが高いので。
・
ディアルガ 腕白H180A68B236D4S20
<調整意図>
・特化ツンデのギガイン4発+わるあがき3回を4割くらいの確率で耐える(命中込みで6割程度勝てる)
・H振りポリZをギガイン2発で96%程度で倒せる(命中非考慮)
・12振りポリZ抜き
本当はツンデとアマルの両方に勝てる
ポケモンが良かったが、
ギガインパクトが使える
ポケモンにそんなやつはいなかったので、ツンデに勝てる
ポケモンで妥協(ツンデ対策を優先したのは物理は特殊と比べて優秀な
ポケモンが少なく、採用率が高くなるだろうと考えたから)。
アマルに勝てる
ポケモンは不一致アタッカーなどの火力不足気味の
ポケモンが多くて「プレッシャー」が刺さる上、H振り程度の
ニンフィアは上から2パンできるため、アマルの補完としては結構優秀と判断した。
採用理由の半分くらいはツンデミラーやりたくないから
試合結果
大☆勝☆利
19勝2敗というとんでもない戦績で1位になりました。
ディアルガは火傷さえ引かなければ勝てるのですが、その確率は約25%、ほとんど捨て試合ですね。
1位を狙う駆け引き
経験的にに仲間大会(25戦)の1位ボーダーはレート1650くらいだと考えています。
今回は14戦目終了時点でレート1650を確認し、順位確認しながら待機していました。
~20分後~
抜かれました。今大会は一部の人が爆勝ちしている雰囲気があったので驚きはしませんでしたが、
ヒードランと戦ったら高確率で負けることが分かっていたのであまりやりたくはなかったです(マッチングしてから7戦以上こなしていた)。
再び潜り始めてから3戦目にして、ゴキブリが画面に映ります。やけどを引かないことを祈りますが、初手やけどで負け。まあこんなもんですね。
とは言え、ここでマッチングしたことでしばらく再戦しないことが確約されました。ここまでのマッチングで
ヒードラン以外に負けそうな相手がいないのは分かっていたため、切り替えてすぐに潜っていきます。
そこから先は抜かれたら抜き返す
チキンレースでした。ただ、こちらに分がある勝負だろうと思っていました。理由は以下の2点です。
・20分休憩したおかげで試合数が余っている
・交互に潜る場合、
ヒードランとマッチングしないことが確約されているこちらのほうが勝率が高い
たいみつにならないことを祈りながら、抜きつ抜かれつを何度か繰り返す中で、
Twitterで2位の人に勝った旨のツイートを見かけ、勝ちを確信して潜るのをやめました。試合数的に追いつけないだろうという判断でしたが、大正解でしたね。
反省
今回の勝因は
アマルルガが環境に刺さっていたことです。
その証拠に18/21戦で選出して全勝しています。
アマルルガミラーを何度も行ったら一度くらいは負けるだろうと思っていたのですが、全ての
アマルルガに先手を取り、なおかつ3パンできていたのが大きかったかなと思います。先手を取っている上に確定数も1個少ないんだからまず負けません。実際、攻撃を外した上で勝った試合もありました。
反省点は以下の2つでしょうか
後者は、ルール上仕方がないですかね…
このルール、物理アタッカーに何を採用しても何かしら欠点が出てくるんですよね。
ツンデツンデはミラーが不毛で外しによる事故が発生しやすい、
ヒードランはアマル以外の特殊アタッカーに弱い上に運要素が強い、
ディアルガは数値が不足気味…といった感じで相手の2体に刺さる
ポケモンがほぼいない。
その中で
アマルルガを呼べる
ディアルガをチョイスしたのはある意味で正解だったかもしれないですね。少なくともツンデにしていた場合はツンデ+ドランの並びにツンデは出せなかった。
感想
このルールを最初見た時の感想は「なんだこのルール」でした。
1on1は結構触っていますが、その中でもかなり変わったルールだと思います。
それでいて、1強にならない難しさがあり、なかなか楽しいルールだったなと思いますし、その中でほぼ満点の回答を持ち込めたのはすごく手ごたえを感じました。
今後の大会でもこのくらいの考察をしていきたいですね。