- はじめに
- ルール
- 考察の流れ
- 実際に考慮した3すくみ
- 上位ポケモンたちの相性関係
- 使用ポケモンの選定
- 調整内容(ver.1.0)
- 調整内容の見直し
- 調整内容(ver2.0)
- 調整内容の見直し(2)
- 調整内容(ver2.1)
- 大会結果
- 反省
- 感想
はじめに
テツポンド(@tetspond)氏主催の「わるあがき1on1」という仲間大会に参加しました。この仲間大会は「わるあがき」以外の技が使用不可な1on1です。この仲間大会についての考察が面白かったので、記事を残すことにしました。
ルール
考察の流れ
使用可能ポケモンに実質制限がなく、選択肢があまりにも膨大なので、以下のようにして考察を進めることにしました。
この方法で考察したのですが、結論から言うと、この方法で3強を決めることができませんでした。この環境、とんでもないカオス環境です。ということである程度メタ範囲を絞って対応することになります。
実際に考慮した3すくみ
※ミラーについて細かく考察していないため、性格はS下降固定としています。
- 呑気HBナットレイ@チョッキ>勇敢ABストリンダー@鉢巻>勇敢ABゴンべ@ゴツメ
- 呑気HBサダイジャ@ゴツメ>呑気HBアクジキング@ゴツメ>勇敢ABゴンべ@ゴツメ
- 呑気HBダイオウドウ@ゴツメ>呑気HBアクジキング@ゴツメ>勇敢ABゴンベ@ゴツメ
- 勇敢ABヨクバリス@防護パット>呑気HBアクジキング@ゴツメ>勇敢ABゴンベ@ゴツメ
- 勇敢ABストリンダー@パット>勇敢ABヨクバリス@パット>呑気HBアクジキング@ゴツメ
- 勇敢ABアイアント@チョッキ(張り切り)>勇敢ABヨクバリス@パット>呑気HBアクジキング@ゴツメ
(考察時こんがらがっていたので更新の仕方が割とおかしいのですがご愛敬)
この辺りでアイアントとアクジキングに勝てるサダイジャ@ゴツメが候補に挙がり、カオス環境になってきたのでそれぞれの相性を整理することにしました。
上位ポケモンたちの相性関係
最初の仮の3すくみは除外するとして、環境の中心にいるのは以下の7体と仮定しました。
- 呑気HBアクジキング@ゴツメ
- 勇敢ABゴンべ@ゴツメ
- 呑気HBサダイジャ@ゴツメ
- 呑気HBダイオウドウ@ゴツメ
- 勇敢ABヨクバリス@防護パット
- 勇敢ABストリンダー@パット
- 勇敢ABアイアント@チョッキ(張り切り)
それぞれの相性関係は以下の通りです。
乱数が絡んでいたり、努力値振りで多少変動するものもあると思いますが、だいたいこんな感じ。どのポケモンも2体以上負けうる相手が存在するため、圧倒的に強いポケモンはいない状態です。
使用ポケモンの選定
さて、候補7体からどのように絞り込むかですが、このような場合、使用率の高いポケモンを予想して、そこにメタを張ることになります。実際にはこのように考えました。
- ゴツメ以外に役割を持てない防護パット持ちを除外
- 防護パット以外に役割を持てないアイアンㇳを除外
- 残る4体が採用率が高いポケモンと考え、そこをメタる
以上の考察からヨクバリスを採用することにしました。
調整内容(ver.1.0)
ヨクバリス
性格:ゆうかん
技:ほおばるのみ
持ち物:ゴツゴツメット
はい、ということでゴツゴツメットを採用しました。理由は単純で、対ゴツメ以外の汎用性を維持するためです。
もちろん対ゴツメには弱くなるのですが、それが原因で負けるのはゴンベくらいでしょう(一応A特化ヤドンにも負けるが、出てこないと想定してよい)。
その代わり、アイアントなどのチョッキ族やハチマキ持ち、火力系(ストリンダーなど)@ゴツメに勝てるようになります。
対ミラーは最遅にする以外の選択肢がないため、最遅調整。そもそも20族採用の確率は高くないと想定されますし、マッチングして負けるパターンは切ってよいでしょう。
調整内容の見直し
ここで、メタ対象を整理した上で、必要実数値を計算し、調整を見直しました。その結果、ゆうかんにするとアクジキングに勝て、のんきにするとストリンダー@パットに勝てることが分かりました(いずれも乱数)。どちらを切るかは難しい問題ですが、アクジキングは準伝説であり、ミラーで勝つために最遅厳選を求められる上に、飛びぬけて強いわけではないため、入手性や王冠等のコスパの悪さから個体数が多くないと判断し、こちらを切り捨てることに決定(しましたが、よくよく考えるとHB特化アクジキングミラーは先攻が勝つので普通にアクジキングが大量発生する未来がありえた)。この調整の副産物として、Aに性格補正がかかっていないゴンベに対して低確率で勝てるようになります。
調整内容(ver2.0)
ヨクバリス
性格:のんき
技:ほおばるのみ
持ち物:ゴツゴツメット
AB極振りののんきヨクバリス。
この調整でストリンダーに7割程度勝てるようになります。当然そこそこの確率で負けますが、ストリンダーとマッチングするのはそこまで多くないと考えられるため、調整を甘えたことで負けるのはせいぜい1,2回だろうと考え、この確率で割り切ってよいと判断しました。この調整の場合、HBアクジキングとゴンベ(A補正なし)にそれぞれ1割程度の確率で勝てます。
調整内容の見直し(2)
時間が余ったため、更に調整内容を見直しました。特に課題となるのはストリンダーが乱数であることと、ゴンベにほぼ勝てないことの2点です。この2つはHに努力値を割くことで解決できますが、A実数値が下がることで2ターンで倒せないポケモンが増えることが問題となります。後述しますが、Aを下げることで勝率が変化するポケモンに対しても、個体数に対して十分な勝率を確保できると判断したため、Hに努力値を割くことに決定しました。
調整内容(ver2.1)
ヨクバリス
性格:のんき
技:ほおばるのみ
持ち物:ゴツゴツメット
先ほどと比べてHを上げ、Aを下げた形。のんきゴンベが五分、パットストリンダーはほぼ必勝まで勝率が上がります。
半面、HB特化サダイジャに5割程度、HB特化マタドガスに2割程度の確率で負けるようになるが、対ゴツメ性能において、対応範囲がダイオウドウやヨクバリスの劣化になりがちなため、わざわざ採用する参加者は多くはないだろうと判断して切ることにしました。
HB特化ヨクバリスに関してはほとんど勝てませんが、低速ゴツメは反動2回+ゴツメ2回+わるあがき2回で倒せないと負けなため、HB特化で育成するのはかみ合わない(=個体数が少ない)だろうと判断して切りました。
同様の理由で、ゴンベについてもA実数値138以上に上げるメリットが少なく、Aに性格補正をかけた個体は少ないと判断して切っていいと判断しました(のんきゴンベのメタ対象は防護パットヨクバリス、鉢巻きストリンダーなど)。
大会結果
レート1600でした。
予想外にゴツメヨクバリス(特にHB寄りの調整)が多く、潜り始めから持ってくるポケモンを間違えたなあという感じでした。また、HB特化サダイジャやHB特化マタドガスも一定数おり、敢えてAを下げる調整も裏目に出まくっていました。とはいえ、五分以上の相手が多かったのもあり、運もあってそれなりの結果は出せたなという感じです。
対して、メタ対象のパット勢と一切マッチングせず、耐久振りは全く生かせませんでした。終盤に何とか1600に乗せたもののレート差と残り試合数を鑑みて1位を諦めて撤退することにしました。
反省
正直、この手の環境はピーキーな型が爆勝ちしやすく、安定したポケモンを持っていくと1位をとることが難しい傾向にあるため、一桁順位を取れた今回は上出来で反省点らしい反省点はないと思っていました。
大会終了直後はマタドガスが使用率1位となった理由が分からなかったため、自分なりに考察してみたところ、以下のようなことなのかなと思いました。
- マタドガスは「かがくへんかガス」でストリンダーのテクニシャンを無効化できるためストリンダーに殴り勝て、そこそこの素早さのおかげでHB寄りの調整に軒並み勝てる
かなりストリンダーが強調されていた触れ込みだったため、それを意識した人が多かった結果なのかなと思っています。この辺りを考慮できていなかったのが反省点ですかね。
感想
少し自慢をすると、全参加者中最速でゴンベの強さに気づいたのはおそらく私です(開催発表当日の段階で気づきました!)。
この点だけは誇っていいかなと思います。とは言え最上位の物理耐久を持つナットレイの硬さに胡坐をかいてアクジキングを見落としたり、防護パットの存在を忘れていたりしたため、他の方の考察ありきでたどり着いた結果かなと思います。仲間大会はみんなで考察するとより楽しめるぞ!というのを改めて学びました。