- はじめに
- ルール
- 基礎知識:ダイマあり1on1の三竦みについて
- ニンフィアというポケモンについて
- 主要なダメージ計算
- 物理vs特殊
- 特殊型でダメージレースを有利に進める方法
- 非ダイマで相手の攻撃を凌ぐ方法
- 採用した個体
- 負けうる相手
- 大会結果
- 感想
はじめに
なごティー(@nagotea_ch)氏主催の「ブイズONE決定戦~ニンフィアver.~」という仲間大会に参加しました。この仲間大会はニンフィア限定のダイマックスあり1on1です。この仲間大会でめでたく1位を取れましたので、記事を残すことにしました。
ルール
基礎知識:ダイマあり1on1の三竦みについて
※以前載せたものと同じ内容なので、見たことある人は読み飛ばしてもらって構いません。
ダイマックスが使える1on1において、初手の行動は以下の3択です。
1は脳筋戦法ですね。ダイマックス適性が高いポケモンがダイマックス中に相手を倒しきるために使われます(ニンフィアのダイマ適性は高くない)。
2はダイウォール→攻撃技→ダイウォールと選択することでダイマックスを1回の被弾で終了させることができます。ダイマックスが切れた直後に強力な技を使用して倒しきることが狙いです。
3はダイマックスターンをずらして非ダイマ時にダイマックス技を当てて倒すことが狙いです。
この3つは基本的には三竦みの関係になります。これがダイマあり1on1の難しいところであり、上位を目指す上ではじゃんけんにならないようにする工夫が求められます。
ニンフィアというポケモンについて
種族値:95-65-65-110-130-60
特性:メロメロボディorフェアリースキン
技:アイアンテール、ギガインパクト、じゃれつく、のろい、ムーンフォース、ハイパーボイス、はかいこうせん、めいそう、あくび、ねがいごとetc.
AとB、CとDの実数値に大差がなく、Hが高いので耐久に寄った性能といえるでしょう。
こういったポケモンは処理ルートを確保するのが難しい傾向にあるため、どのように相手を倒すかが課題となります。
主要なダメージ計算
A特化ニンフィアのダイスチル(130)→H振りダイマニンフィア 36.6~43.6%
A特化ニンフィアのダイスチル(130)→HB特化ダイマニンフィア 24.8~29.2%
C特化ニンフィアのダイフェアリー(150)→H振りダイマニンフィア 25.2~29.7%
このようにお互いがダイマックスを切りあった場合、ダイマ中に試合が終わらない可能性が高いです(HAニンフィアミラーもダイスチルのB上昇を考えると厳しい)。いのちのたまを持たせると3ターンで倒せるようになりますが、ダイウォールを考慮すると確実に通せるようなものではないです。
そうなると被ダイマ状態で先制で技を当てた方の勝ち、という展開になりがちで、でんこうせっかを考慮するとSと耐久の両立が大変そうという印象です。
物理vs特殊
さて、ここまでの情報を踏まえて、物理と特殊のどちらを採用すべきでしょうか。両者の利点、欠点は以下の通りです。
・物理型
利点:火力が高い
欠点:ダイスチルのB上昇、弱点保険の有無、S関係etc.択になる場面が増える
・特殊型
利点:弱点保険を気にしなくてよいため、択になりにくい
欠点:火力が低い
択が増える、というのは1on1では致命的で、特に初手を外したから負ける、というケースが起こりやすくなってしまいます。今回はダメージを見て物理型を選ぶ人が多そうなので、なおさらこの欠点が目立つと考えられます。
この点を踏まえ、特殊型を採用した方が勝率を高くできると判断しました。
特殊型でダメージレースを有利に進める方法
特殊型はダメージの確保が大変というのは先ほど述べたとおりです。先ほどのダメージ計算を見ての通り、ダイマした相手を処理するのは現実的ではないです。となると、非ダイマに高威力技を当てることになりますが、ムーンフォースでは火力不足で倒せないため、以下の2択になります。
フェアリースキンニンフィアはダイアタックが使えず、S操作できないため立ち回りの幅が狭くなると考え、後者を採用することにしました。
非ダイマで相手の攻撃を凌ぐ方法
ダイマのタイミングをずらす以上、最低1回は非ダイマでダイスチルやダイフェアリーを受ける必要があります。A特化ニンフィアの珠ダイスチルはHB特化ニンフィアでも64.4~75.7%と受けきれないため、アイテムによる補助は必須です。
手段はいくつかありますが、今回は単純にHPを多く残せる「リリバのみ(鋼技を一度だけ半減)」を採用することにしました。これで非ダイマ時の被ダメを抑え、ダイマ時の行動保証を得ることができます。1回行動保証があればダイウォールと合わせてダイマが切れるまで凌ぐことが可能です。
初手の行動はいくつか選択肢がありますが、コンセプト上相手を2回の攻撃で倒す必要があるため、火力補強が欲しいところです。今回はうそなきで火力補強をすることにしました。
採用した個体
性格:ひかえめ
努力値:244-0-188-44-4-28
技:ムーンフォース/はかいこうせん/うそなき/ミストフィールド
持ち物:リリバのみ
調整意図
HB:特化珠ニンフィアの物理ダイフェアリー(130)を非ダイマ、ダイマで1回ずつ受けても255/256の確率で耐える
HD:特化珠ニンフィアの特殊ダイフェアリー(130)を非ダイマ、ダイマで1回ずつ受けても255/256の確率で耐える
C:H244D4ニンフィア(D-2)をダイアタック(ダイマ)+ダイフェアリーで確定で倒せる
S:S-1最速ニンフィア抜き抜き
この調整にした場合、大概のニンフィアの攻撃を非ダイマ、ダイマで1回ずつ受けても耐えるため、うそなき→ダイアタック→ダイウォール→ダイフェアリー の流れで初手ダイマしてきた相手を返り討ちにできます。
ムーンフォース、はかいこうせん、うそなきの3枠で基本の行動が完結しており、枠が余っているため、残りの枠にはミストフィールドを採用しました。これは初手あくびの対策で、初手あくびを使用してきた相手はダイフェアリーケアでダイウォールしてくると考えられるため、ミストフィールドであくびを無効化して負け筋をなくせるようにしています。
負けうる相手
今回の調整で負けうる相手は以下のようなものが挙げられます(細かいものを含めるともっとあるが割愛)。
- HDに厚く振った個体…物理型の方が警戒度が高く、少ないと判断
- チョッキ持ち…同上
- 珠ダイフェアリー(150)持ち…フェアリースキン必須なので少ないと判断
- 初手先制みがわり…初手ダイマにアドが取りにくいので少ないと判断
- 初手先制瞑想…対物理が厳しいため少ないと判断
- ダイアタック持ち…フェアリースキンの性質上、通常の1on1よりは少ないと判断
ということで、ダイアタック持ち以外は汎用性が低く、個体数が少ないとして明確に切ることが可能です。ダイアタックについては、初手で使用される分には被ダメージが減る都合で最後のダイフェアリーのターンに後攻していたとしても相手の攻撃を耐えて勝つことが可能です。ダイフェアリー→ダイアタックと使用されると勝てないことがありますが、初見でその行動を取ってくるのは流石にレアケースと判断して切ることにしました。
大会結果
レート1700でした。今大会は上限15戦だったのですが、なんと15戦全勝です。上限15戦と知っていたら1650で止めていた可能性が高いと思うので、本当に偶然が重なった産物だと思います。
想定以上に初手ダイマが多く、非ダイマの相手もねがいごとやまもるなどがほとんどだったため、初手でアドを取ってそのまま勝ち切ることができました。
立ち回りとしてはS関係が非常に重要なのですが、15戦常にS関係を注視し、ダイアタックを使用するかどうか判断できていたため、かなり良かったと思います。
一番焦ったのはダイフェアリーのターンにこらえるを使用してきた時で、イバンじたばたは耐えない(考慮外)ので負けかと思いましたが、幸いイバン持ちではなかったので事なきを得ました。
急所が負け筋となる試合自体はいくつかあったのですが、ニンフィアの自覚もあって負けなしで15戦消化できました。
感想
ニンフィアはブイズ1on1だと使いにくい部類に入るため、初見の印象は「戦い方に幅が出ないのではないか」でした。考察を進めると色々な型の候補が出てきて、楽しく考察できました(記事では割愛しましたが、あくびダイサイコ型、弱点保険型、両刀型など、たくさんの型を採用候補として考慮しました)。先入観にとらわれずにいったん考察してみるのは大事ですね。