新春!ゆびをふる杯2023 参加レポート

はじめに

うぃす(@Wist_tatata)さん主催の「新春!ゆびをふる杯2023」に参加しました。

SVのゆびをふる大会は初めてでしたが、非常に楽しめたので大会の感想をまとめようと思います。

 

参加経緯

知り合いのRTAプレイヤーであるうぃすさんがゆびをふる大会を主催するというツイートを偶然見かけました。

剣盾ではゆびをふる大会に20個ほど参加し、熱心に研究していた身としては是非参加したいと思い、締切直前に慌てて参加申請をしました。

 

考察方針

ゆびをふるバトルの知識には自信があり、そのことに対する自負もあったため、本気で優勝を目指すことにしました。

とはいえシングルエリミネーショントーナメントという形式の性質上、ゆびをふるバトルで安定して上位に入るのは非常に難しいです。

この点には非常に悩みながら使用ポケモンを決めました。

 

使用ポケモン

カイリューを使うことにしました。

理由は以下の3つです。

ルール上、食べ残しで不足気味な物理耐久を補えるのろわれボディポケモンが非常に強いです。ただし、のろわれボディの発動率は3割と高くはなく、シングルエリミネーショントーナメントだと事故で優勝を逃す可能性が高いと考えました。

そのため、のろわれボディが発動してもわるあがきで大ダメージを与えられるこうげきの高いポケモンを採用し、のろわれボディに抗う側になる方針を取りました。

わるあがきのダメージはマリルリチャーレムの方が高いですが、カイリューはマルチスケイルのおかげで被ダメージを抑えられる利点があります。わるあがきを3連打できる確率、3連打した後生存できる確率を加味するとカイリューに分があると考えました。あと単純に使いたかった。

万能キャラなので、相手が何を出してもある程度の勝率が見込めるのも大きいです。

例えばのろわれボディのポットデスはケッキングやこだわりハチマキ持ちの物理アタッカーが厳しいですが、カイリューは殆どの相手に五分近い相性を取れます。そのため、マッチアップ時点で事故負けすることがないのが強みです。

 

努力値

H84 16n+1(たべのこしの回復効率最大、悪あがきの反動最小)

A204 11n(性格補正込みの実数値効率最大)

B204 余り

D4 端数

S12 4振りカイリュー抜き

もっとHPに寄せた調整もできますが、ゆびをふるバトルでは物理耐久の重要度が高いため、防御に厚めの調整としています。

 

補足

この調整のカイリューがHB特化ジュペッタ(のろわれボディ持ちで最も物理耐久が高い)にわるあがきを撃った場合、3発で50~60%のダメージが入ります。つまり、のろわれボディが発動した時点に半分強削れていれば勝てることになります。

 

試合内容

1回戦 vsふゎりぃんさん

ブリムオンが相手でした。マジックミラーが強力ですが、火力耐久共に上回るため、有利な相手です。内容は以下の通り(カイリュー先攻)。

1. ナイトヘッド→うらみ

2. クロスポイズン(急所 勝ち)

ということで2ターンキルでした。実はこのクロスポイズン、残HP114に対して最大ダメージ108ということで有効急所です

当てなければ負けるわけではないものの、非常に幸先の良い出だしでした。

 

2回戦 vs愛叶英琉さん

エルレイドが相手でした。火力はトントンですが、物理耐久の差が大きく、カイリューが有利を取れます。内容は以下の通り(エルレイド先攻)

1.ねをはる→フライングプレス

2.スモッグ(毒)→シャドークロー(勝ち)

勝ちはしましたが、相手のねをはる→スモッグ(毒)は非常に強い初動です。性能差でなんとか押し切れましたが、スモッグの追加効果(40%)で毒を引いた時は発狂しました(笑)

 

準決勝 vsいかひじきさん

コノヨザルが相手でした。ステータスはこちらが少し高いですが、ゴースト格闘というタイプが強力なため微不利と考えています。しかし今回は相手がおんみつマントを持っていたため、単純な殴り合いなら分があると見ていました。内容は以下の通り(コノヨザルが先攻)。

1.サイコカッター(急所)→シャドークロー(急所)

2.でんきショック→ふういん

3.わるあがき(反動で負け)

お互いに急所を引いていますが、カイリューはマルチスケイルで被ダメを抑えている上にコノヨザルは弱点を突かれているため、大きなダメージ差が出ました。封印は最強の技なので引けたのは大きかったです。

 

決勝 vsみどるさん

ポットデスが相手でした。のろわれボディは平均3,4回で発動しますが、3,4回の攻撃でわるあがき圏内に押し込める見込みは十分あるので微不利寄りの五分だと思っています。

さて、決勝はとても熱い勝負だったので視聴を推奨します。決勝戦こちら

この試合のポイントはいくつがあるのでかいつまんで説明していきます。

 

・初手コスモパワー

これ、カイリューにとってめちゃくちゃ厳しい行動です。カイリュー対ポットデスはのろわれボディが発動する前にわるあがき圏内まで削って倒す、という勝ち方が理想ですが、わるあがきのダメージが減ったことでのろわれボディを避けなければいけない回数が増え、勝率が大きく下がります。この時点で強い技を引かないと厳しいと感じていました。

 

シャドーダイブ

それまでの引きも決して悪くなかったのですが、わるあがき圏内にならない厳しさを感じていたところに来た救いの手。

ただ、防御が3段階上がったポットデスはHP78からシャドーダイブを確定耐えします。

隙を見せると回復されて負けると思っていたのでのろわれボディの発動を祈っていましたが、実はHP20だと食べ残し込みで高確率でわるあがき2発を耐えますし、そもそも防御がもう1段階上がったので呪われていたら負けていました。

 

・ほろびのうた

絶望の一手。行動順で判定が行われ、先にカウントが0になると負けるため、カイリューが先に倒れる確率が高い。また、マッドショットで相手の素早さが下がっていたため、行動順を逆転させて勝つ流れも望みが薄く辛かった(対戦中気づいていない)。

 

・きょけんとつげき

最後の最後で出てきた神の一手。

あのタイミングで引きたい技トップ10に入りますが、実は39~46ダメージしか入りません

あと1ターン遅れていたら倒せていなかったかもしれないと考えると、本当に危なかったです。

 

のろわれボディ8連回避

およそ5%の奇跡。というと聞こえがいいですが、実際には8回目(だいちのちから)で呪われても勝てる見込みが高いため、8%くらいです。実はこれ自体は天文学的というほどではなかったりします。他の運とセットだと確率低いですけどね(笑)

 

総じてお互い豪運だったなと思います。耐久を高めて詰ませようとするポットデスに対し、薄い勝ち筋を手繰り寄せて、なんとか勝った感じでした。

 

参加してみて

参加者で一番精神的な余裕がなかったと思いますが、シングルエリミネーショントーナメント特有の緊張感があり、楽しかったです。

楽しんだついでに優勝もできたので、大満足でした。

決勝に至っては(試合中は絶望してましたが)ただ勝つより面白い展開だったので内容的にはかなり美味しかったなと思います(前3試合不正じみた豪運だったので…)。

似たような大会が今後開催されると思いますがSVでも真剣に指振りと向き合っていこうと思います。

 

おまけ

ゆびをふるバトルを詳しく解説した記事を書きました。

興味を持った人はこちらも是非↓

ポケモン ゆびをふるバトルを語る - けい(Kei_SiLiC)のゲーム研究所